2023年3月15日
Anylom株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO 萩原嘉廣、以下「Anylom」※2023年4月5日登記予定)は、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔、以下「東大IPC」)が実施する国内最大規模を誇る複数大学共催の起業支援プログラム「1stRound」の第8回支援先として採択されました。
整形外科医として臨床・研究に従事、現場課題解決とともに医療の標準化を目指す
当社CEOの萩原は、整形外科医として30年近く臨床・研究に従事するなかで、既存の技術では解決できない多くの課題を目にしてきました。私たちAnylomは、新しいテクノロジーを活用したデバイスの提供により、これらの課題を解決し、ひいては患者さんひとり一人がより良い医療を平等に受けることができる世界の実現に貢献することを目指します。
まず第一弾として、患者さんひとり一人に個別化された骨折手術を実現するために、骨折手術に使用することのできる短納期のカスタムメイド型骨用プレートシステムの開発を行っています。
骨折手術のアンメットニーズに着目、医師自らがデザインを行うことでカスタムメイド型骨用プレートの短納期実現を目指す
骨折手術では、折れた骨の固定のため金属製のプレートが使用されます。現在の主流は、標準骨に合わせて設計された「解剖学的骨用プレート」です。しかし、患者毎に骨の形状は異なるため骨折部位によっては骨にプレートがフィットせず、手術中にプレートの変形作業が必要になるケースがあります。
患者さんひとり一人の骨の形状に適合するようデザインされたカスタムメイド型骨用プレートの開発も行われています。しかし、プレートのデザイン決定に時間がかかることがボトルネックとなり納期が数週間かかり、待機可能な期間が短い骨折手術に使用できるカスタムメイド型骨用プレートの実用化は進んでいません。
そこでAnylomでは、医師自らが年賀状ソフト並みの平易な操作でカスタムメイド型骨用プレートをデザインできるソフトウエアを提供することで、プレートのデザイン決定までの期間を10分程度までに大幅に短縮し、カスタムメイド型骨用プレートを骨折手術の医療現場に届けることを目指しています。
Anylomは、「1stRound」による資金支援、事業連携、各専門家によるサポート等の多面的な支援を通じ、一日でも早く臨床現場に製品を届けるべく、カスタムメイド型骨用プレートシステムの開発・事業化を加速します。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 1stRound Director 長坂英樹氏の総評
平均寿命の延伸と出生率の低下により人口高齢化は地球規模で進行しており、骨粗鬆症の有病率や大腿骨近位部骨折等、加齢に紐づく骨関連の患者数も高齢化に比例して上昇していくことが予想されています。増加が予想される骨関連疾患の中で、特に骨折に対する現状の解剖学的骨用プレート処置は個々の患者にプレートがフィットしない課題が存在し、また既存のカスタムメイド型骨用プレートは納期や製造コストに課題が存在します。Anylomはそのようなアンメットニーズの大きい骨折治療に使用可能なカスタムメイド型骨用プレートを高いコスト競争力かつ、超短納期で提供することを目指しています。国内だけでなくグローバルによりよい医療を提供することを期待しています。
技術シーズの社会実装を支援、国内初大学横断・Non-equity型最大規模の起業支援プログラム
大学内では世界に伍する技術シーズが多数ある一方で、早期事業化における支援サポートはまだ十分ではないのが現状です。「1stRound」は、初動を加速させるためのNon-Equity資金支援をはじめ、その事業価値が算定可能となる事業体・スタートアップとなるためのハンズオン支援を行うべく、2017年より「起業支援プログラム」として東京大学を母体としてスタートしました。2019年より名称を「1stRound」とし、コーポレートパートナーの参画も得たコンソーシアム形式で展開、その後国立・私立大学の参画は13大学まで広がり(※)現在に至ります。
過去採択企業の資金調達成功率は約90%以上、大手企業との協業も拡大 過去6年半、累計68チームを採択し、会社設立・資金調達を支援。支援後1年以内の資金調達成功率は約90%以上、大型助成金の採択率50%以上を達成しています。また、コーポレートパートナーを中心とする大手企業との協業関係の創出にも注力しており、68件中31件が協業に至っております。採択企業とコーポレートパートナーをはじめとする様々なステークホルダーを繋げ、双方の知見を活かしたより良いスタートアップ創出のためのコミュニティの醸成とともに、技術シーズを活用したスタートアップビジネス促進の加速を目指します。 また、関連大学の起業家教育プログラムとの連携により、全採択数の中での再応募からの採択は20~25%を占めており、アカデミアからの起業をより後押しする、エコシステム構築を目指しています。
「1stRound」:https://www.1stround.jp/
※ 2021年の第5回目より、東京大学に加え、筑波大学、東京医科歯科大学、東京工業大学の参画を発表し、国内初の4大学共催起業支援プログラムへと進化しました。2022年4月には神戸大学、名古屋大学、一橋大学、北海道大学の4大学参画により、 8大学へ拡大。更に2023年3月15日、九州大学、慶應義塾大学、立命館大学及び立命館アジア太平洋大学、早稲田大学が参画いたしました。
Anylom株式会社について
Anylomは、その社名に「誰でも(anyone)どこにいても(any location)、高い質の医療(medical treatment)を受けられる世界を実現する」という想いを込め、2023年4月に創業予定の医療機器スタートアップです。第一弾として、医師自らが年賀状ソフト並みの平易な操作でプレートをデザイン可能なソフトウエアを提供することで、骨折手術に使用可能な短納期のカスタムメイド型骨用プレートを実現することを目指しています。
名称:Anylom株式会社
所在地:東京都中央区銀座7丁目13番20号 銀座THビル9階
代表者:代表取締役CEO 萩原嘉廣
設立:2023年4月5日(予定)
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